#386 口コミのパターン

田中(2013)は、良い評価をしている口コミと悪い評価をしている口コミには、談話構造において異なるパターンが存在することを指摘しています。 この研究における構造の分析方法は非常に興味深いものです。詳細は省きますが、具体的にはテクストを基節単位で分割したのち、発話機能(基本的には情報提供を指す「命題」)、中核要素(状況内、状況外、定言要素)、そして現象定位(メッセージによって表現されている出来事がいつ起こったかを、伝達時を基準とした時間的要素)を組み合わせて修辞機能を特定していきます。たとえば、「命題×状況内×現在」であれば「実況」や「自己記述」になり、「×過去」であれば「状況内回想」、「×未来」であれば「計画」といった形に分類されます。 ...

2026-8-31

#385 フランス語のこの先

本日の朝日新聞の記事「増えるフランス語話者、3億9600万人に」がとても興味深かったのでまとめておきます。 記事によると、過去15年でフランス語話者は1.8倍に増えて3億9600万人に達したそうです。この背景にはアフリカの国々の存在があり、2050年には話者の9割がアフリカに暮らすという予測も出ています。アフリカでは西部や中央部を中心に教育、行政、ビジネスなどの公的な場で広く使われており、進学や就職にも欠かせない能力となっています。 ...

2026-8-30

#384 チャックの由来

本日は赤坂のラウンジのような雰囲気のある場所で勉強会に参加してきました。本編は日本史の話だったのですが、冒頭で出された「ファスナー」「チャック」「ジッパー」の違いについての質問がとても面白かったのでメモしておきます。 ...

2026-8-29

#383 前提とイデオロギー

昨日の論考を受けて、フェアクラフ(2012)の「前提」についての箇所を読み直してみました。 テクストには「That’s wonderful!」や「excellent!」のような明示的な評価が含まれることもありますが、多くの評価はむしろ「前提」として提示されます。この前提は暗示性とも深く関わっており、社会的に見ても非常に重要な特性だとされています。 ...

2026-8-28

#382 引き金としての言語

稲永ほか(2017)の論文では、英文の大学案内において、各大学が留学生獲得に向けどのような表象(表現)を行っているのかが、批判的談話分析の枠組みを援用して分析されています。 ...

2026-8-27

#381 隣接ペアへの志向

高木(2009)を読んでいて、隣接ペアが相互行為を考える上で鍵概念になっているということが分かりました。それだけ人間の志向を表しているものであり、実際、乳児や幼児とのやり取りの中でもそうしたやりとりが観察されるという記述をとても面白く読みました。 ...

2026-8-26

#380 無痛は無痛か?

名前を変えることで意識を変える、あるいは変えようとする試みは、さまざまな分野で行われているのだと実感しました。 8月24日の朝刊に掲載されていた「“無痛"分娩 “鎮痛"に変えませんか」という記事は、とても新鮮な内容でした。ちょうど先日、無痛分娩を経験した友人3人から「普通に痛かった」という話を聞いたばかりだったからです。その時は友人たちも含めて「そういうものなんだ」と思う程度でしたが、日本麻酔科学会が「鎮痛」という言葉を使った呼称を提案するなど、専門家が声を上げていることを知り、将来的に本当に名称が変わるかもしれないと感じました。 ...

2026-8-25

#379 疑問文をミックスする配慮

8月23日の記事「失語症になった先生『継続の力』はいまも」で紹介されていた、脳梗塞後に言葉が出なくなってしまった方のエピソードがとても印象に残っています。 ...

2026-8-24

#378 ニュース砂漠

以前取り上げた、オーストラリアで、IT大手企業に対してニュースの使用対価を報道機関へ支払うよう実質的に義務付ける法案が可決されたというニュースを目にし、新たな動きに少し嬉しく思いながら記事を読んでいました。 ...

2026-8-23

#377 電話対応のひな型

朝日新聞で連載されている「プルデンシャル、自粛期の混迷」を読みました。記事では、金銭不祥事などを受けて営業自粛が180日間延長されたことや、その際に顧客へ電話対応をするための台本(ひな型)が本社からライフプランナーへ共有されていた様子が紹介されています。 ...

2026-8-22