前回の記事に続きナラティブの影響力を感じたお話ですが、9月5日の朝日新聞朝刊の「不満・分断、あおる認知戦」という記事についてです。

きたる沖縄県知事選に向けて、SNS上でのナラティブ(物語)の拡散に対して警戒感が高まっているという内容でした。その背景には、近年、国内外の大きな選挙において「外国勢力がSNSなどを通じて世論や投票行動に影響を与えようとする『認知戦』」が仕掛けられていることがあります。

認知戦とは「ある国が他国の人々の思考や感情を揺さぶり、投票行動や意志決定に影響を与えようとする行為」のことです。その手段として、すでにSNSやネットなどで広まっているナラティブを利用する場合もあれば、偽情報やナラティブを新たに作って組織的に流す場合などもあるそうです。

沖縄県知事選に関しては、すでに特定の候補者の主張をもとに「琉球が日本に占有され続けるべきではない」などの主張が散見されているとのことでした。記事で示されているのは、そうしたナラティブを、強い拡散力を持ったアカウントが投稿し始めることへの懸念です。

それらのアカウントの過去の投稿を見ると、日本語の投稿の一部に不審な点が認められる(日本語とは別の字体が混在している)ケースもあるとのことでした。この記事を読んでいて、改めてその背後にある発信者の存在や、発信の背景にまで想像力を働かせる必要があると強く感じさせられました。

さらに、こうした他国の介入(たとえば、ロシア企業が大量のSNSアカウントを駆使してトランプ氏を支持するように世論を誘導した例など)は、生成AIの登場によって拡大しています。「多言語による文章や画像の生成だけでなく、情報工作の企画、ターゲットの分析」まで可能になったということで、ますます警戒しなければならない事案となっています。


参考
2026年9月5日 朝日新聞 朝刊 不満・分断、あおる認知戦 SNS上で「物語」拡散→他国の投票行動へ影響 沖縄知事選にも警戒感 https://www.asahi.com/articles/DA3S16540385.html

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ナラティブ, ソーシャルメディア